留学エージェントや所属先の留学センターを通さずに自分で留学ビザの申請プロセスは意外と複雑です。
特に英文の銀行残高証明書の取得は、想像以上に手間がかかることがあります。
こちらの記事では韓国留学をした私の大失敗と大逆転の経験をもとにした英文残高証明書の取得方法とその際の注意点についてお話しします。
現代は英文の残高証明書は海外留学の際はほぼ必須であるようです。
※こちらの記事はプロモーションを含みます
英文残高証明書が必要な理由
留学ビザ申請において、近年は英文の残高証明書が求められることが多くなっています。
留学経験がある保護者の方にこのようなことを言われたら「時代が違う」とお伝えしてください
円安の影響もあり、必要な残高金額は上昇傾向にあるように感じます。
残高証明書がなぜ必要かというと、留学生が現地で経済的に自立して生活する能力があることを証明するためのものであると考えられます。
生活苦で留学ビザの規定以上にアルバイトに励んだり現地ビザ欲しさに留学先から逃亡する等を防止するためだろうと思われます。
韓国の場合、語学堂によっては日本語の残高証明書でもOKというところがある(もしくは過去にあった)そうですが…
主な日本の銀行の取得方法
銀行の窓口で英文の残高証明書を発行してもらう際は通帳、キャッシュカード、届出印を持参してください。
念のため、マイナンバーカードやパスポートなども持参すると良いでしょう。
(私は使いませんでしたが)
指定の書式がある場合は事前に銀行に相談することをおすすめします。
日本国内の銀行での英文残高証明書の取得は即日で行うことが不可能である銀行が大半です。
銀行名 | 日数(*1) | 料金(*3) | 申込先 |
三菱UFJ銀行① | 即日 | 550円 | 簡単手続きアプリ |
三菱UFJ銀行② | 7~10日程度 | 770円 | 支店窓口 |
三井住友銀行 | 1~2週間程度 | 880円 | WEBサイトで手続き |
みずほ銀行 | 即日(*2) | 880円 | 支店窓口 |
ソニー銀行 | 1週間程度 | 440円 | WEB上の依頼書を印刷して郵送 |
SBI新生銀行 | 7~10日程度 | 1100円 | お手続きフォームで手続き |
住信SBIネット銀行 | 即日 | 無料 | WEBサイトで閲覧・印刷 |
PayPay銀行 | 即日 | 無料 | WEBサイトで閲覧・印刷 |
楽天銀行 | 7~10日程度 | 524円 | 電話にて発行手続き |
ゆうちょ銀行 | 即日(*2) | 1100円 | 支店窓口 |
まず、大前提として発行日前日までの残高が記載されます。
入金や振込で必要な金額を準備する場合は日付にご注意ください。
*1 年末年始やGWなどの長期休暇や祝日を挟むとさらに日数がかかる場合があります
*2 口座開設支店以外や担当者不在などで即日発行が難しい場合があります
*3 手数料は2024年2月現在の価格です。
それぞれの銀行は日数、金額、申込方法が様々ですね。
一番簡単なのはWEB上で即日発行となります。
★住信SBI銀行
★PayPay銀行
★三菱UFJ銀行(手数料有)
保護者名義口座の注意点
留学予定者の中には自分の銀行口座には残高が少ないために保護者の銀行口座の残高証明書の手配を検討する方がいらっしゃるかと思います。
(特に未成年の場合は保護者の口座を利用する場合が多そうですね)
保護者(または配偶者)名義の残高証明書を提出する場合、家族関係を公式に証明する英文証明書が必要となります。
自分で英訳すればOKではなく、公的な証明を受ける必要があります。
日本の場合は戸籍謄本の英訳になりますが、ほとんどのお役所では英訳版を入手することができません。
英訳されたものを証明書として認証することが可能な自治体もあります。
その場合は英訳内容の審査に1週間程度要するようです。
英訳の認証審査の自治体によって対応が様々です。
新たに英訳の認証審査を開始した自治体もあり得ます。
本籍地の自治体に問い合わせをしてみて下さい。
本籍地の自治体で英訳認証審査を実施していない場合は次の認証が必要となります。
ハーグ条約加盟国(多くの先進国)は外務省のアポスティーユを取得します。
ハーグ条約非加盟国(ベトナムやタイなど)は外務省の公的確認を得た後に駐日大使館の領事認証を取得する必要があります。
これらの手続きは公証役場で公証人の認証と公証人が所属する地方法務局で法務局長の公証人押印証明を取得が必要です。
留学エージェントで代行申請が可能です。
(公証役場の手続きに手数料がプラスされます)
なるべく自分の口座で取得しよう
私の失敗談&大逆転した経験談
韓国留学用に手配した英文の残高証明書に関する大失敗エピソードをご紹介します。
残高証明書の提出先は交換留学先だった
本来、留学ビザの申請手続きは留学先の大使館や領事館で行います。
私が留学したソウル国立大学国際大学院では留学ビザの申請手続きの一部を大学側が実施してくれます。
そのため、大学へ銀行の残高証明書をはじめとした所属する日本の大学院の在籍証明書などの各種書類を提出しました。
大学側の手続きが完了すると、大学側から入学許可証が交付され日本にある韓国大使館に提出して留学ビザを申請します。
- 私が取得したのはD-2ビザ(大学・大学院の正規課程に所属)です。
語学堂の学生が取得するD-4とは異なります。
ビザ申請に必要な書類も一部異なるようです。 - 大学にて事前申請が可能なところは限定的ですが、日本人の留学先の多くをカバーしているようです。
- 韓国は日本に大使館と複数の領事館を持っています。
居住都道府県でビザの申請先が異なります。 - 大使館または領事館によってビザ申請に必要な書類が異なります。
事前に電話で確認することをおすすめします!
電話はなかなかつながりませんが、根気強く待ってください。
ゆうちょ銀行の落とし穴
ネットで検索したところ、ゆうちょ銀行は即日発行してくれるとのことだったので、私はゆうちょ銀行で取得して提出しました。
ゆうちょ銀行で即日発行した英文残高証明書を提出したところ、「必要要素がはっきりと書かれた英文のみ受付可」と再提出を求める回答をもらいました…
どうやら、ゆうちょ銀行の英語と日本語が両方記載された証明書は受け付けないということでした。
他の選択肢の検討
ゆうちょの書類が不可となり、ビザ申請まで余裕がないので急ぎ代替案を検討しました。
私が不運だったのは、12月~1月にかけての申請だった点です。
韓国では12/25は祝日であり、22日頃から大学の冬休みが始まります。
(事務所関連業務は休みではなかったのですが)
日本は12/29~1/5ぐらいまでは年末年始休業で銀行業務もストップしてしまいました。
ネット検索の結果、我が家で家で即日取得可能なのは夫のマレーシア銀行口座と三菱UFJ銀行(MUFG)口座であることが分かりました。
(私のMUFG口座は解約済でした)
しかし、マレーシアの口座は米ドルではなく自国通貨のリンギットで発行される可能性があります。
ソウル国立大学は米ドル表記のみでしたので、確実に英文の残高証明書を発行するMUFG口座で取得することになりました。
配偶者の残高証明書の提出となったため、英文の公的家族証明書の提出が必要になりました。
MUFGとペナン領事館の結婚証明書
私の留学先の韓国はハーグ条約加盟国です。
よって、アポスティーユ取得の英文の公的家族証明書があればOKということになります。
(つまり、駐日韓国大使館または領事館へ行かなくてOK)
しかし、年末に差し迫った日程でのアポスティーユ取得はかなり厳しかったです。
出来なくはないけど、特急料金が必要でした。
(費用もケチりたかったのです)
我が家は夫の仕事の都合でマレーシア・ペナンに居住していたことがあります。
駐ペナン日本領事館で英文の結婚証明書を作成してもらったことがありました。
そこで、夫名義のMUFG口座の英文残高証明書にペナン領事館発行の結婚証明書を添付してソウル国立大学へ再申請しました。
返信を待つ間、不安が募ります…。
領事館は外務省の管轄なのだからお墨付きに問題はないはず
結婚を継続しているのだから問題ないはず…
年末年始を挟んで1/10になっても何の連絡もありませんでした。
代案の検討
受付不可になる可能性が高い書類は結婚証明書でした。
しかし、戸籍謄本の英文証明(アポスティーユ取得)の取得は日数的にかなり厳しくなってきました…
そこで、再度私の銀行口座で英文の残高証明書の取得を検討することにしました。
みずほ銀行のサイトを確認すると、本来は10日後の郵送と記載されていましたが…
インターネット情報によると窓口で即日に発行してもらった人がいました!
こうなったら、みずほ銀行さんで相談するしかありません。
みずほ銀行へ駆け込む
2023年初頭はまだまだコロナ禍の行動制限があり、銀行へ行く際は原則として事前予約が必要だったのですが…
直前すぎて予約が取れず朝一番で最寄支店へ行きました。
半べそをかきながら状況を説明すると…
私が伺った支店と口座を開設した支店は同一の都道府県内にありましたが別店舗でした。
そのため、担当者間の確認用に一日時間をくださいと言われました。
翌日、再度店舗へ伺い、無事に英文の残高証明書を取得できました。
取得までに7~10日かかる覚悟をしていた私には翌日に取得できて大変うれしかったです。
みずほ銀行様、ありがとうございました。
最終解決と教訓
結末は…
というメールを受信しました。
このようにめちゃくちゃすったもんだしましたが、最終的には無事に解決しました。
この経験から学んだ教訓は、はじめからみずほ銀行にお願いするべきだったということです。
まとめ
留学を成功させるためには、事前の準備がとても重要です。
特にビザ申請を自分でやろうとすると煩雑過ぎて途方にくれます。
この記事が、留学を目指す皆さんの一助となれば幸いです。
(皆さん、失敗しないでくださいね)
地方銀行・信用金庫の場合
私は地方銀行や信用金庫に口座を持っていないので、英文の残高証明書の発行についてはよく分かりませんが…
いくつかの地方銀行のサイトを確認した限り、7~10日後に郵送してくれるようです。
但し、英文の残高証明書発行に関する記載がない銀行もありました。
外国との接点が少ない銀行や信用金庫の場合は難しいかもしれません。
余裕を持って事前に銀行さんに問い合わせをしてみて下さい。
住信SBI銀行やPayPay銀行に口座を開設する
口座を持つ銀行や信用金庫での対応が難しい場合は住信SBI銀行やPayPay銀行に口座を開設することを検討することが良いかもしれません。
ネット銀行は口座開設をネット上で申請が可能で10日程度で開設できます。
それにしても、多くの日本の銀行では、英文残高証明書の発行に時間がかかりすぎです…
海外を又にかけるメガバンクや外貨取引を売りにしているネット銀行であれば、ネット上で即PDF発行が可能でもいいんじゃないかと思います…
間違えてはいけないから複数の担当者で決裁を回して慎重に確認されているんだろうなぁと予想します。
それはそれでありがたいことです
コロナ禍で銀行の手続きはネット上でできることが増えてきているので、今後は変更があるのかもしれませんね。
いかがでしたか?
英文の残高証明書の取得は大変で時間がかかるので余裕を持って準備してください。
みずほ銀行さんの対応を見ていると、私のように泣きつくという人が少なくないんじゃないかと思います…
本日もお読みくださいましてありがとうございました。
↓応援のポチッとをお願いします↓
にほんブログ村